「七職の匠」とは

仏壇の製造は、「木地師」 「宮殿師」 「彫刻師」 「漆塗師」 「金箔押師」 「蒔絵師」 「金箔押師」「錺金具師」の七つの職に分業されます。
七職の伝統の技がそれぞれ彦根仏壇の各部品を作り、仏壇問屋が心を込めて組み立てます。
工部七職の伝統技法の集大成が1本のお仏壇になるのです。

七職の仕事詳細(冊子、パンフ「彦根仏壇物語より抜粋」)

木地師

主に欅、檜、杉等の厳選された木材を使用し、仏壇の本体を作成します。仏壇作りの最初で、大切な仕事です。

宮殿師

円錐状の柱から、屋根のかわらに至るまで、精巧な技術で本物のお寺の建築と変わらぬ木片を作成し組み立てをしていきます。

彫刻師

仏壇の装飾部に花や羅漢、菩薩、天人、鳥獣、家紋等のデザインを、ノミや小刀等で彫り上げる 精密で細かい作業を行います。

漆塗師

仏壇製造の中で最も重要な工程の一つです。天然の材木を利用する為、漆を下地、中塗り、上塗り、研ぎ出し、磨きと五つの工程を幾重も繰り返す事で、耐久性を高めます。

金箔押師

彦根仏壇は内装に金箔が施されています。金箔を一枚ずつ箔押しし、漆を塗った上に押し付けて張り合わせていきます。仏壇一本に千枚以上の金箔が使用されます。

蒔絵師

硫黄もしくは漆で下絵の図柄を描き、下盛りや漆を塗りこんで金粉・銀粉を蒔き、その上に青貝を入れたり、磨いたりしたのち、仕上げの線を丁寧に描き加えていきます。図柄には、花鳥、山水、人物などがあります。

錺金具師

金銀銅を使い彫金(手彫りや手加工)により装飾金具を作ります。1本の仏壇には300以上の金具が使われています。

伝統工芸士とは

伝統的工芸品産業の需要拡大を目指して、1974年(昭和49年)に誕生した制度です。
経済産業大臣指定の伝統的工芸品の製造に現在も直接従事し、12年以上の実務経験年数を有する者が、(財)伝統的工芸品産業振興協会が実施する伝統工芸士試験を受検することが出来ます。
これに合格した者に対して「伝統工芸士」の称号が与えられます。
彦根仏壇では彦根仏壇組合伝統工芸士会を結成し、日々自己研鑽に励みながら、展示会での実演、講習会での講師などを務め、産地組合と協力し産地の発展と振興のため広く活動しております。

伝統証紙マーク